埋物の庭

埋物の庭

街中にあるつい見落とされがちで埋もれてしまっているもの(=埋物、まいぶつ)を紹介します。

目白の森

目白駅の奥に、「目白の森」なるスポットがあるのを地図で見つけた。

 

この近辺に住んでもう5年ほど経つが存在を知らなかった。

公園でも庭園でもなく「森」というのが気になる。

 

雨で夕方だけど、行ってみた。

 

 

目白駅から目白通りを西へトコトコと進んでいく。

イチョウ並木が続いている。

 

 

この高台の落ち着いた街並みが好きだ。

目白銀座商店会のお店は個人経営が多く、街とともに育まれたようでどこも素敵だ。

 

10分くらいで目白の森に着く。

ホームページを見ると最寄りは西武池袋線椎名町駅のようだけど、目白駅からも近かった。

 

東門

 

目白の森 プレート

 

プレートを見ると本当に「目白の森」と書いてある。

森という名の施設は案外ないのではなかろうか。

 

目黒の「林試の森公園」もお台場の「海の森公園」も「公園」と名乗っている。

奥多摩の「都民の森」くらいだろうか?「森」は。

 

考えてみれば森は基本的に山のなかにあるものだから、あえて区切って施設にならないのかもしれない。

 

さて、目白の森がどうやってできたかを知りたい。

どうやら昔はお屋敷の森だったらしい。

 


それを伐採してマンションを建てる残念な計画が持ち上がったのだが、住民が反対して、豊島区が施設として整備したという経緯とのこと。

 

緑が街にあるとうれしい。残してくれてよかったな。

 

入園(入森)すると舗装された道が敷かれている。

広場で背の高い木々が迎えてくれる。

 

 

広場から舗装されてない土の道に入るといっきに森感が増した。

 

 

雨の日の森は葉っぱが雨露で光っていて美しい。

きのこも心地よさそうに胞子活動(森に尽くしているという意味)をやっている。

 

 

森を歩きながら、これからの日々のことを考えていた。

もう少ししたらブログに書くつもりだけど、いまぼくは大きな選択をしようとしている。

 

目指すところがあるので進むわけだけど、いざこれまでから大きく進路を変えようとすると立ち止まりたくなる。

 

 

それでも一歩ずつ歩いていきたい。

見たことのない景色を見たいのだ。

 

 

そんなことを考えていると閉園時間(17時)になっていた。

 

森を出て近くの本屋さんで『POPEYE』を買う。

目白駅前のサンマルクカフェで本を読む。

 

このあたりは以前島鉄くんがおとめ山公園に行った記事を書いていた。

 

 

 

今回は紹介していないが目白には目白庭園という立派な庭園もあるし、ほとんど森みたいに緑豊かな学習院大学もある。それに北に行けば雑司ヶ谷霊園鬼子母神もある。

 

緑豊かなこのあたりで暮らすことができてよかったと思う。

ぼくは街を歩くのが好きだけど、同じくらい自然のなかを歩くのが好きなのだ。