埋物の庭

埋物の庭

街中にあるつい見落とされがちで埋もれてしまっているもの(=埋物)を紹介します。

<大阪思慕①>夢洲を歩く

皆さんこんにちは。令和になって初めての投稿です。長いゴールデンウィーク、いかがお過ごしでしたでしょうか。

私たち「はにわ会」(イソノと島鉄からなる現状2人だけの会)は大阪に行ってまいりました。滞在は5日間ほど。非常によい旅行でした。今回から連載で<大阪思慕>と題して旅の思い出やら調べたことをお届けしていきたいと思います。

 

夢洲とは

皆さんは夢洲(ゆめしま)をご存じでしょうか。

大阪にある1990年代から造成されている人工島です。大阪ベイエリアに位置します。

 

このなにもなさに惹かれるよね。

 

せっかくお金をかけて造りはしたものの、2008年のオリンピック招致に失敗し、土地のほとんどが利用されることなく今に至っています。

そんな残念な夢洲ですが、最近やっと2025年の大阪万博の開催地に決まりました。よかったね!報道でも目にする機会が増えたかと思います。

大阪ベイエリアには「洲」が3つあります。「夢洲」「舞洲」「咲州」です。3洲そろって大阪テクノポート三銃士。バブルってなんなのか教えてくれます。

ちなみに東京にあるアニメキャラにいそうな駅名No.1「天王洲アイル」は「てんのうずあいる」と読みます。紛らわしい。

 

夢洲へ行くには

夢洲は下の地図に見えるとおり、舞洲と「夢舞大橋」で、咲州と「夢咲トンネル」でそれぞれつながっています。

トンネルはだめでも、橋なら歩いて上陸できるのでは?とお思いになるかと思います。ぼくもはじめはそう考えていました。

 

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人工島は渡れながち(国土地理院地図を加工して作成)

しかし!夢舞大橋は歩いて通れない!(2019年4月現在)

ではどうするか?自動車ならばたどり着けるのです。レンタカーでももちろん行けますが、公共交通機関好きのわれわれはバスを選択しました。

 

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コスモスクエア駅。中国語表記は「宇宙广场」。スケールがすごい。

 

最寄りのコスモスクエア駅(大阪メトロ中央線/南港ポートタウン線)から北港観光バスに乗ります。「コスモドリームライン」です。

 

⑯ということは…

 

路線図をご覧ください。

われわれが降りたいのは夢洲唯一のバス停⑯「夢洲コンテナターミナル前」。

しかしコスモスクエア駅から出発したバスは、夢咲トンネルを抜けて、無情にも一度夢洲を素通りし、夢舞大橋を渡り、舞洲をぐるぐるして、最後にやっと目的地で降ろしてくれるのです。やれやれ。まあ舞洲も見られてお得ではあるのだけどね。

 

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バスから見える舞洲スラッジセンター。夢にでてきそうだ。

 

夢洲上陸

やっと夢洲に上陸です!!!

 

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LED行先表示器を撮るときはシャッタースピードを下げよう!

 

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バス発ちぬ。次は1時間後(休日ダイヤ)

 

夢洲に降り立った私たちの前には、膨大なコンテナとひたすらに長いフェンスが広がっていました。

 

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「なにもない」がある。

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人の横断を想定していない堅固なガードレール。

 

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タイヤ跡が美しい。

 

せっかくなので島でいちばん活気のある場所に行くことにしました。

 

セブン‐イレブン 大阪夢洲

コンビニってもう社会インフラですよね。

知らない駅とか国道とかでコンビニを見つけたときのあの安心感。どこの店に行っても同じ商品とサービスが提供されていることのすごさ。ぼくが1000年後くらいに今の時代の日本を研究するんだったら、きっとコンビニを題材にすると思う。古代ローマ史研究者が街道や水道をテーマにするように。

 

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とにかくトラックの数がすごい。

 

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トラックがアベンジャーズ始めそう。

 

ちょうどお昼だったので、中で昼食をとりました。

そういえばイートインって増税したらどうなるんでしたっけ?

 

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わかめ油そばは流行らないとみた。ポークフランクはいつも通りのおいしさ。

 

満腹になったわれわれは、行けるところまで行ってみることにしました。

 

夢洲のいま

ここからは写真で夢洲のいまをお届けしたいと思います。 

 

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車とバイクはけっこう通ってる。

 

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 歩行者用の信号機は機能していない。

 

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ススキってここまで伸びるんだ。

 

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広大な空き地。奥に見えるのは夢舞大橋舞洲スラッジセンター。

 

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殺伐とした島にキリンが!!ガントリークレーンいいですね。

 

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島の西側は立ち入り禁止でした。かなたに兵庫の六甲山地が見えます。

 

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車で来てスケボーしたり金管楽器吹いてる人もいました。この島には自由がある。

 

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分譲予定地立ち入り禁止。

 

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横断歩道のないこの道路を渡るのが最大の難所でした。

 

グーグルストリートビューの2018年10月の空がめっちゃ青い件。

 

夢のあと

夢洲には広大な空き地が広がっていました。なかなかあんなにもなにもない場所はありません。もしもカラッポの方が夢を詰め込めるということが真実ならば、夢洲にはまさしく夢を詰め込むことができます。いやーしかしここでほんとうに万博をやるのか。

夢洲を後にしたわれわれは、コスモスクエア駅から歩いてすぐの大阪府咲洲庁舎(コスモタワー)展望台に登ってきました。ここからだったら夢洲を上から望むことができます。

 

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ロケットみたいな形してる。

 

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夢洲の未来を想う。

ちなみにコスモタワーもまたバブル期の計画で生まれてしまった切ないビルです。展望台からの眺めは周囲にビルがないため絶景です。悲しいのはビルの中身です。テナントが…あまりにも空しいので詳細は君自身の目で確かめてくれ…

 

夢洲にはこの先万博や、鉄道延伸、うまくいけばIRがやってきます。今回まだなにもない夢洲を見ることができたのは貴重な経験だったなと思うときがいつかくるのでしょう。夢洲はこれから夢をみるのです。

 

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LED発車標を撮るときはシャッタースピードを下げよう!

 

(イソノ)

広尾で本を読み、坂を歩き、ハンバーガーを食べる

春ですね。

平成が終わりそうな今日この頃みなさまはいかがお過ごしでしょうか。

私は1日から始まった東京FMの「ホメラニアン」に癒され、新刊の出た「波よ聞いてくれ」に興奮している日々です。要するにラジオにはまってます。

 

褒められるってすばらしい。

 

ラジオ漫画とはいったい。 

 

さて。

先日、広尾に行ってきました。初めて降り立ちましたよ広尾。日比谷線ってなかなか乗らないなあ。

用があったのは東京都立中央図書館

 


ぼくはてっきり本が借りられるものだと思ってたのですが、貸出は行っていないみたいです。国会図書館と同じかんじ。

でも蔵書は多いし、読書スペースも豊富にあり、落ち着いた雰囲気なので気に入りました。ビジネス系・法律系の本が特に充実している気がする。

 

その図書館の場所がなかなかおもしろいところにありまして。なんと公園の中にあるのです。

 

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黒塗りの高級車が港区感を醸し出している。

 

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有栖川宮記念公園。かつての有栖川宮の御用地に造られた公園。その前は盛岡南部藩下屋敷

  

園内は起伏に富んでいて麻布台地を存分に味わうことができます。図書館があるのは坂の上の高台。こういう都心の大きな公園とか港区にやたらたくさんある外国の大使館はもともと江戸時代の大名屋敷だった場合が多いです。

 

うっかり肝心の図書館を撮り忘れてしまいましたが、図書館から公園の外に出ると、魅力的な坂がありました。

 

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南部坂。 勾配は7%。左がドイツ大使館で右が公園。

 

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ドイツ大使館の壁には"YOUNG GERMANY"で連載されている「今週のドイツ語」が貼られていておもしろいです

 


 

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Kopfkinoは頭の映画館、つまり空想のこと。素敵な表現です。

 

坂を下りそのまま広尾駅の方に歩くと、広尾散歩通りという散歩にうってつけの通りに入ります。

 

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黒いセブンイレブンが目印。黒塗りは港区だから。

 

お昼どきだったので、ハンバーガー屋さんに入りました。

 

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the 3rd Burger 広尾店

 

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"Big One"Burger ¥690

 

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肉!

 

食べている間ずっと「本物の肉を食べている!」という感覚で大満足でした。

ファストフードのハンバーガーの肉を8ビットとすると、こっちは32ビットくらいある印象です。ちゃんと細部まで肉で、噛むと肉汁があふれてきます。伝わりますかねこの食レポ

 

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トレイのシート

 

よく見るとトレイのシートにReal Fresh, Real Burger.と書いてありました。

「本物の肉だ!」という感想は、この言葉が気づかないうちに頭にすりこまれた結果だったのかもしれません。そう考えると実に計算されたコピーに思えてきます。

しかしもしすりこみが起きていたとしても、ぼくが「本物」と感じたことは事実なわけで。人間の知覚と感覚って不思議ですね。

 

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 「広尾散歩通り」で「散歩」をしているのは本当にあなたの意志でしょうか、もしかしたら・・・

 

ちくま 教養 なまこ

先日蔵前のあたりを歩いているとき、筑摩書房を見つけた。ちくま学芸文庫とか出してるところ。

最近話題のGoogleマップ

 

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国道6号は仙台まで続く。


ビルの1階に筑摩書房の新刊が置いてあって、おもしろかったのでぺらぺらと眺めていると、スタッフの方から「PR誌ちくま」がもらえた。

 

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筑摩書房のwebサイトから。西村ツチカさんの表紙絵がかわいい。

 

定価で買うと100円+税なんだけど、本社ビルに来た本を買いそうな人には無料で配るという方針なのかもしれない。なるほど狙い通り本を買いたくなっている。

 

 2月号の戸田山和久さんの〈ひっこめ教養 7〉がおもしろかった。戸田山さんは科学哲学の専門家。ぼくは卒論を書くときに『論文の教室』を読んで、そのポップで明解な文章に感銘を受けた覚えがある。と同時に「夏にこの本を読みたかったよ…!」と大いに悔いたのも思い出したので、何事も事前のリサーチが大切だということを改めて胸に刻む。

 

〈ひっこめ教養 7〉では「教養」という言葉の意味に焦点が当たっている。いまのような「古今東西の学問・芸術に通じ、物知りで趣味がよい」といった個人の属性の意味で教養という言葉を用いるようになったのは、和辻哲郎のこの文章が第一号ではないかという筒井清忠さんの説が紹介されていた。

 

 

青空文庫で読んでみると大学を卒業して数年の心にもなかなか刺さるものがある。青春期を「心の動くままに味わいつくす」か、あるいは「厳粛な予想によって絶えず鍛練していく」か。前者だとなまこのような人間(!?)になっちゃうし、後者だとかかしのような人間になってしまう。和辻のおすすめはずばりタイトル通り「すべての芽を培え」ということ。それは放っておいてもやることはそのままやって、意識的にじゃないとやらないようなことは意識してやるということだ。なるほどなあ。筑摩書房さん、お世話になります。

好きなことをしよう、書こう

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神泡ってなんだYO~(すごい泡なんじゃない?)

 

みなさんこんばんは。いそのです。

今日はいつもとちがいます。プレモル飲みながら深夜に勢いで書いてます。

 

最近ブログの更新が滞ってますね!すみません。前回の投稿を見てみると2018-11-13とあります。過去!あまりにも過去!

 

これまでにいくつか記事を書こうとしていたのですが、どれも構想途中のまま月日が過ぎてしまいました。気づけば3月もなかば。。

 

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プレモルがなくなったので三徳で買ったジョージアワインを持ってくる。ぶどうを収穫している人?がかわいい。

 

酔っているのでこのブログを作った経緯を振り返ることにします。

ぼくは街歩きが好きなので、毎回の感動や発見を作品にしようと思ってブログを始めました。「埋物」という言葉は池袋の中華料理屋でごはんを食べているときに島鉄くんが作った造語です。街中には、見落とされがちだけどおもしろいものがいろいろあるよねという意味を込めて。まあ今ではその言葉自体がすっかり埋もれてしまっている感があるのですが。

 

ともかくブログが始まりました。初投稿はその内容は護国寺の身代わり地蔵尊の英語表記"Scapegoat jizou son"がおもしろい、ただそれだけです。そんなのSNSでつぶやけばいいじゃんとも思いますが、やっぱりこうして記事になっていることで、そういえばこんなこともあったなあと思い出すことができるのです。

 

ブログ記事はそのあと少しずつ文章が長くなっていきました。初期だと島鉄くんの丸の内支線の記事は読みごたえがあって気に入ってます。ぼくはまだ乗ったことないのですけどね。いつか乗りたい。

自分が書いた記事だとニルヴァーナ鈴木の記事の思い入れが強いです。あれを書くなかで見つけたものを調べるうちに発見があったり、テーマに関心が深まっていくのがとても楽しかったのをよく覚えています。

 

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「ワイン コルク 抜けない」で検索。そうかテコを使うのか。

 

ブログは2018年3月16日現在で11本。計算してみると2か月に1投稿くらいです。ゆっくりのんびりですね。

 

最近ブログの更新がなかなかできていないのは、記事を書くことに対して張り切りすぎていたからかもしれません。やっぱり書くからにはおもしろいと思ってもらえるような記事を書きたいんですよ。でもそれにはなかなか気力がいる。自分の求める水準に気持ちの方がついてこない、そんな日々です。

しかしまあこれこそが創作活動なのだと思うと、いまのこの感情も悪くはないなと思うわけです。だってこうして作っていなければ生まれなかった悩みだから。

 

天王洲でジョージアワインのイベントがあるそうですよ!会期は2019年3月10日(日)~5月7日(火)まで。ぜひ行きたい!

 

世の中のブログには大きく2種類あるそうです。雑記ブログと特化ブログ。前者はなんでもありで、後者はテーマを絞ったブログです。

ぼくは今まで街歩きの特化ブログを目指していたのですが、こうして行き詰まりを感じているいま、別の道に進もうかと考えるわけです。そこで調べてみると、こんなことを書いている人がいました。

 

 

これです!まさにこの「雑誌」ブログこそこれから「埋物の庭」が進むべき道な気がしました。そもそもぼくは関心が移り変わりやすいやつなのです。好きなことをなんでも書こう。そう思ったらだいぶ気分がすっきりしました。

 

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「自分の道しか行けないし。」というコピーを見るたび、トミー・リー・ジョーンズがギャル語で喋ってる!?と思ってしまう。

 

これからはこういう雑記も書いていこうかなと思う誕生日明けの深夜3時です。よろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

久里浜をのびのびと歩く

みなさんどうもー。いそのです。

 

ユーチューバ―ってマイ挨拶もってる人多いですよね。「ブンブンハローユーチューブ」とか「はいどうもー! バーチャルYouTuberキズナアイです!」とか。

この書きだしを書こうとして思いました。

 

ルーティーンって大事です。する方もされる方も安心します。

ぼくは知らない街を訪れたら、マンホールを撮ってとりあえずコンビニに入ります。

みなさんはどんなルーティーンをお持ちでしょうか。

 

さて、今回は横須賀市久里浜に行ってきました。

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船で来た。

 

久里浜へは東京湾を挟んだ千葉の金谷(鋸山のある港町)から、東京湾フェリーに40分くらい揺られて来ました。

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金谷もいいとこですよ。

 

久里浜はペリー一行が上陸した地なので、ペリー上陸記念碑やらペリー公園、ペリー記念館などなどがあり、街全体でペリーを推してきます。

 

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ましゅー・かるぶれいす・ぺりー(1794-1858)

 

まあでも彼は人気者だし、紹介はだれかがしてくれるだろうということで、今回は久里浜を歩いて気になったものを紹介していきます。

 

尻こすり坂通り

久里浜駅前の大きな道路を歩いていると、こんな光景に出くわした。

 

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 ん?

 

書かれている文字をそのまま信じることができないので通り沿いで他にも探してみる。

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こんなの笑ってしまう

 

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ここで車のリア部分が映りこんでくれたのはポイント高い気がする

 

本当に書いてある。なにがどうしてこうなった。

 

答えは通りを進んだ先に。

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尻こすり坂

 

久里浜駅から南西に少し歩くと、通りの由来の尻こすり坂が現れる。

調べてみると、国道134号線の坂周辺3.5kmほどにこのけったいな愛称がついているようだ。

 

さて、そうするとそもそもなぜそんな名前が坂につけられたのだろう。その説明もちゃんと用意されている。坂を登り終えたあたりに。

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長いんだなこれが。右のフェンス向こうは京急の線路。

 

そして現れる碑。

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斯里古須利坂!「斯」は破損してしまったらしい。
 

「尻こすり」に「斯里古須利」と漢字があてられていて驚いた。とたんに坂の神様っぽくなったぞ。

碑には「このあたりは海と山に囲まれて交通の便が悪かったよ。だから頑張って山を切り崩して坂を造ったよ。それで記念の碑を立てたよ」といったことが書いてある。全文の翻刻文はこちら

坂名の由来は、「坂を下るとき、坂が急で尻を擦るから」らしい。いまはそんな急でもないけどな。

 

頂上付近にも通りの標識がある。事情を知ってから見ると、発見時とはちがう印象をいだく。

 

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昔は大変でした

 

今後、横須賀出身の人がいたらこの坂を知っているか聞いてみたいと思っている。聞き方を間違えると変な目で見られそうだけど。

 

魚の喋る池

尻こすり坂を登りきってから少し下ると、左手に池が見えてくる。

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「可愛がって!」

 

今まで見たことのない表現だ。

「🐟」や「🏠」が日本語と組み合わさり、独特のインパクトをはなっている。

さらに、本来小文字になりえない「」という表記がかえって「魚が言葉を発している」ことに妙な説得力をもたせている。

 

その隣には念のためか、人語の表記も用意されていた。

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人間は魚以外の動植物のことも考えている

 

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ふつうの穏やかな池だった

 

尻こすり坂とセットで訪れてほしい場所だ。

 

YRP野比駅

坂を下りてくると、並走してトンネルを通ってきた電車と合流する。

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なんといってもご覧いただきたいのは「尻こすり坂通り」縦バージョン

 

そうなるといよいよ京急久里浜の次の駅、「YRP野比駅」にたどり着く。

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デッドスペースの有効活用みたいな駅名プレートの貼り方

 

YRP野比駅京急城ヶ島とか三浦半島の方に行くたびに気になっていた。

なにさYRPって。野比って。

 

その答えも駅付近でちゃんとわかるようにできていた。コンパクトシティー

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野比

 

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のびのびと流れている

 

駅周辺は住所でいうと「横須賀市野比」。野比は地名だったのね。

 

野比と言われれば野比のび太くんとの関係が気になる。

横須賀市野比にある「国立療養所久里浜病院」に入院していた藤子・F・不二雄先生が、この地の伸び伸びしたところを気に入って「野比のび太」という名前を考えついた、という噂があるそう。

しかし地元商店街がのび太とのコラボのために藤子プロに確認をとったところ、確証は得られなかったという記事がでてきた。

まあそんなものだろう。たぶん『絶望先生』の木津千里と京都の木津も関係ない。キャラクターの名前に地名をつけるのってけっこうありがちではなかろうか。

 

で、YRP。これはなるほどってなった。

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「ホテルレストラン」のくくりにコンビニエンスストアポプラ(④)が入っている

 

YRPは「横須賀リサーチパーク」。かっこいい。

今度京急ユーザーの人がいたら「YRPってなにか知ってる?」と聞いてみたい。聞き方を間違えるとちょっとウザいと思う。

 

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電車だとあの長い坂も一瞬

 

(番外編)胸突坂

 家の近所に胸突坂という坂があるので紹介したい。

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傾斜がおわかりいただけるだろうか

 

尻こすり坂を登っているとき、なんだかネーミングが似ているなと思い出した。

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「坂がけわしく、自分の胸を突くようにしなければ上れない」。最近どこかで似たような説明を見たぞ。

 

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 登ろうとしたとき上からスロープを自転車で下りてくる人がいてびびった。強者だ。

 

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路面舗装。丸い模様の「真空コンクリート工法」は激坂の証らしい。

 

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登りきった。「乗ったままの通行禁止」とあるが、いたぞ、強者。

 

胸突坂の序盤から中盤くらいまでは木々で鬱蒼としていて、「この先どうなってしまうんだ」感があるが、坂上は開けているので安心して登ってほしい。しかし夜はなかなかこわい。

 

坂について調べていて、定休日氏のブログ記事がおもしろかった。「真空コンクリート工法」という用語はここで仕入れたのでさっそく使ってみた。

 

take1-hero.hatenablog.com

 

胸突坂のある小石川台地には他にも味わい深い坂がたくさんある。映画やドラマを観ていても、このあたりの坂がしれっと出てくるときがあるので最近はそういう楽しみ方もしている。

 

読書のみなさんも魅力的な坂の世界に一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。(いその)

橋とトラスとファミリーマート

ど~も。いそのです。お久しぶりです。

 

いやー熱かった、8月の前半

やはり街歩きは春とか秋にする活動なのだと感じましたよ。

その点このところはなんかちょうどいいかんじですね。

 

さて、さっそく前置きを書いといてあれですが、先日の真夏日に、東京ゲートブリッジを歩いてきました。くたくたになりました。

今回の記事はその報告と、その後のいろいろについてです。

 

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 青い空に白い雲。勇気をもって踏み出した新木場駅。「調整中」の時計がいい。

 

みなさんは東京ゲートブリッジをご存知でしょうか。

 

東京湾江東区若洲と中央防波堤外側埋立地を結ぶ橋である。

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埋め立て地はみんなカクカク。                    

 

中央防波堤というのは、ずばり東京都のごみ処分場。

内側(北)と外側(南)に分かれていて、内側はすでに埋め立てが終わり、外側は今でも埋め立てが続いている。

このゲートブリッジとつながる外側くん(?)は、いわば誕生中の島であり、内側くんの弟ともいえる。実は新海面処分場というさらに新しい(かつ最後の)処分場が彼の南に造られているので、そのうち次男になるのであろうが、いまのところは東京で最も幼年の島である。島の学校があったら西之島さんと同じ学年にちがいない。

 

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国土地理院地図・空中写真閲覧サービス整理番号CKT20176、コース番号C25、写真番号43、撮影年月日2017/5/29)

中央防波堤外側埋立地。真ん中の池みたいなのいいよね。

 

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国土地理院地理院地図西之島地区、写真番号5161、撮影年月日2018/1/17)

西之島さん。なんだろうこの見ていて安心するかたちは。なかなかの美島なのかも。

 

外側くん「西之島、最近雰囲気変わったよな」

西之島さん「最近いろいろ(噴火)あったから…」

 

そんな東京ゲートブリッジに友人と行ってきた。

アクセスは今のところ(2018年8月現在)若洲側からのみである。最寄りの新木場駅からバスまたは歩いて、橋に至る。

 

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東京ゲートブリッジは「恐竜橋」とも呼ばれているらしい。たしかに草とか食べそう。

 

新木場駅からは地図をご覧いただければ分かるが、ひたすら真っすぐで、工場の並ぶ道が続く。都バスに乗ればおそらくだいぶ楽なのだが、ぼくらは乗らなかった。なんたって若いから。

 

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この道も夏もずっと続くようであった。

 

いよいよ道が終わるのは、若洲キャンプ場を抜けた先である。

本当に橋に昇れるのか?と心配になっても大丈夫である。ちゃんと案内が立っている。

 

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橋については直接案内せず、「若洲昇降施設」を案内しちゃってるところがいい。

 

そして、目の前に巨大構造物が現れる。

 

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橋と飛行機のマリアージュ

 

東京ゲートブリッジは巨大だ。

全長2,618m(陸上部アプローチ橋を含む)のトラス橋である。水面(荒川工事基準面、A.P.)から橋梁最上部の高さが87.8m、海上を跨ぐ区間の長さが1,618m(横浜ベイブリッジやレインボーブリッジの約2倍)で、RC橋脚の上部に鋼3径間連続トラスボックス複合構造の橋桁が架けられ、4車線道路が設けられている。                  Wikipedia

 

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高確率でマリアージュ

 

なんとなくぼくらは橋の端まで行って引き返してきたけど、中央防波堤側では昇降できないので注意が必要だ。降りられなかった時の落胆はそれはもう…

中央防波堤からお台場まで抜けるという野望はそうしてついえた。

 

しばらく橋の上で東京湾やら車やら羽田空港からひっきりなしに飛んでくる飛行機やらトラスやらを眺めていた。

 

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なぜか高校の頃の同じクラスの女子の話題で盛り上がる。

 

「トラス橋」という言葉が気になった。

調べてみると、三角形の骨組みをトラス構造といい、トラス構造が桁の上部に乗った橋をトラス橋というらしい。これはよいことを知った。

 

さて、新木場駅まで帰るときにはさすがにバスに乗ろうと思い、バス停に行くと時刻表があった。

 

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うわ・・・バスの本数、少なすぎ・・・?

 

30分後に発車ということが判明する。

さすがに炎天下で待機はこたえるので、避暑することに。ちょうどいいところにファミリーマートが。

 

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都バスとファミマのカラーリング・シンクロ率は8割くらい。

 

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これはいったい…

 

ん?

見慣れた緑・白・水色のボーダーに水色の文字でファミリーマートっていやちがう、「PORT STORE」って書かれている。

 

店内もFamiポート(わかりづらい)が置かれているし、商品もファミマだし、当然Tポイントも使える。やけに肌色の雑誌が目立っているが、それ以外は普通のファミマだ。

 

後日、この記事を書くときに「PORT STORE」について調べてみるとおもしろい事実が判明した。

 

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一般社団法人東京港湾福利厚生協会のトップページ(2018/8/18キャプチャ)

 

結論から述べると、今回立ち寄ったコンビニはファミリーマートであった。

店名は「Famili Mart ポートストア若洲店」。ファミマのサイトにも載っている。

 

そうすると「PORT STORE」はいったい何なのかということになる。

 

その正体は、一般社団法人東京港湾福利厚生協会が管理運営する福利厚生施設である。

この法人は「港湾労働者の福祉の増進を図り、もって港湾作業の向上に資し、あわせて東京港の振興発展に寄与することを目的」とし、「港湾労働者の食堂、給食、売店、宿舎及び休憩所等の福利厚生施設の整備拡充及び管理運営」を事業内容の一つとしている。

「Family Mart ポートストア若洲店」以外にも50か所を超える施設を管理運営しており、日々港湾労働者の福利厚生に貢献しているようだ。この記事が参考になる。一般のコンビニ(ファミマやローソンなど)と提携して、「PORT STORE」として営業していると考えてよさそうだ。

 

若洲店については2013年2月に竣工(ゲートブリッジは2012年建設)して、2017年12月に売店リニューアルがなされていることがホームページには記されている。

確かに休憩スペースも含めてきれいで居心地の良い空間であった。そして都心では考えられないほど広い。

 

ふとファミマ(ファミポ?)でくつろいでいるぼくらはなにか大切なことを忘れていることに気付いた。

…バスを待っていたんだった。

 

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あーー

 

……。

結局ぼくらは帰りも徒歩で新木場駅を目指した。

なんとも夏らしい一日であった。

 

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ららぽーと豊洲は圧倒的に涼しい。

 

(いその)

「2018」「ニルヴァーナ鈴木」ほか

こんにちは。いそのです。

最近春っぽいですね。

え、全然感じない?そんなことはない。もう春はすぐそこまで迫っているのです。

 今回は都内の散歩記事です。不忍通り~春日通りを歩きました。

 

「2018」

まずはこの写真をご覧いただきたい。

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おわかりいただけるだろうか…

 

これは不忍通り護国寺近くで撮影した。

画面まんなかに紺色の建物がある。それをじっと見てほしい。 

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拡大してみた

 

そう。確認いただけただろうか。壁に描かれた「2018」の文字が。

驚くべきことにこの建物は今年が西暦2018年であることを主張しているのである。

 

正直、目を疑った。だって普通建物にそんなこと描かない。ずるい。

一戸建てに住んでいる人が家の周りを飾り付けるならわかる。

でもそれにしたって文字は描かない。しかもこれ壁だし。なんか道路にアピールしてるし。

 

しばらくの間しみじみとこの世の不思議に感じ入っていた。

やがて手前の建物から店主らしき人物が出てきたので、怪しまれたら困るし、その場を後にした。

 

それでもやはり気になるぼくは、数歩進むと電柱の重ならない角度からもう一度、2018物件を見る。

するともう一つの事実が明らかになる。

「2018」の左隣の面には「2019」と描かれていたのである。

 

 

 

ニルヴァーナ鈴木」

護国寺を過ぎた坂の途中に春日通りと並走する坂下通りの入り口がある。

この通りには神さびた吹上稲荷神社があり、なかなか素敵だ。

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鬱蒼とした森の反対には立体駐車場が在しまして、結果独特の空間が醸成されている

 

このあたりは住みやすそうだなあと考えてあたりを見ていると、こんなマンションが現れた。写真をご覧いただきたい。

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表札からあふれ出る優しさ

 

ニルヴァーナ鈴木」

そう、このマンションは解脱をしているのだ。

これを建てた鈴木さん(たぶん大家)はいったい何者なのだろう。

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緑色の板のDIY風ベランダと可愛らしい三角窓が気にいっている

 

家に帰ってから調べたら「ニルヴァーナ鈴木」にはなんと月7,7万円から住めるようだ(2018年2月調べ)。

南向き、駅近、物件の雰囲気もよいので、これはもう引っ越し先候補に入れておこう。

 

さて、マンション名に話を戻す。

世の中にはこの「ニルヴァーナ鈴木」のように、注目に値する物件名が数多く存在している。

ぼくはこれからこれら物件を積極的に評価していきたいと思った。なぜなら今回はたまたま遭遇することができたが、いつ物件が本当にニルヴァーナしてしまうかはわからないからである。

というわけで、散歩はにわかに素敵物件名捜索に突入する。

 

素敵物件名捜索篇

2つ収穫があったので報告しよう。

 

(1)「第27宮庭マンション」

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 タイル張りのハイソな雰囲気の物件

 

「第27宮庭マンション」

これは春日通りの大塚公園近くに建っている。

「第27」と番号が付いているのがおもしろい。

団地であれば「~号棟」となるはずであるから、これは「虎ノ門35森ビル」のように「ナンバービル制」を採用していると考えられる。ちなみにナンバービル制、森ビル史は「みつちメモ」さんの記事がとてもわかりやすい。

 

実際、家に帰って調べてみるとその推測は正しかった。 「第27宮庭マンション」は「宮庭マンションシリーズ」の一員であったのだ。

 

 

多くは北参道〜原宿界隈に点在しているらしい。原宿駅の皇室専用ホーム「宮庭ホーム」に名前の由来があると知りちょっと感動した。他物件もレトロで素敵なのでぜひ訪問したい。

 

 

(2)「ケルン大塚台」

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 Ich möchte nach Köln gehen.

 

「ケルン大塚台」

これは春日通りの都電向原駅近くにある。

Kölnというドイツ都市名が採用されるている点がよい。gutだ。

フランス語はたまに見かけるが、ドイツ語はけっこうレアではないだろうか。

そしてこの表札のアスキーアート風のケルン大聖堂がいい味を出しているんだな。

関連して下の建物正面写真をご覧いただきたい。

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 アスキーアートは離れてみるとサーバルちゃんの耳に見える

 

そう、建物の壁は基本タイル地なのだが、正面だけは石造り風になっているのだ。それもまた今度はドット絵的な仕方でケルン大聖堂を表現しちゃっている。なんともこだわりが感じられるではないか。schön!

 

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 名前を知らなかったらたぶん気付かない

 

この物件を見ていてぼくはまたこんなことを思った。

住民のなかには家族で住んでいる方もおられるだろう。するとここで育つ子供もいるということだ。

彼は小さい頃からケルンを意識して成長する。住所を書いたり話したりするときには必ずケルンが登場するからだ。そうしたらその子はある日

「ところでケルンってなんなんだ?」

と疑問に思うのだ。

その瞬間、彼はドイツと繋がる。

そのまま関心が続くなら彼はいつかドイツへ旅行することになるだろう。もしかしたらゴシックなマンションに住んでいるからゴシック建築に関心を持つかもしれない。はたまた思索的な子だったらドイツ神秘主義なんかに惹かれちゃったり。

 

物件名はきっといろんなところにいろんな影響を及ぼす。

 

上に挙げたような子は現れないかもしれない。しかし少なくともこうして物件名に思いを馳せて想像を羽ばたかせる人は現れる。

 

物件名観察、あなたもしてみませんか。

 

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造幣局東京支局跡地。都市に現れた広い空間。ここにはなにができるのだろう

 

 (いその)