奈良が好きだ。
なぜ奈良を好きになったのか。
今となっては正直よくわからない。
好きになった理由なんていうものは大抵あとづけだ。
……なんて、何かが始まりそうな出だしの文章を思いつくまま書いてしまいました。
ご無沙汰してます、島鉄です。
先月ふと「旅行に行こう」と思いたちました。
ボーナスもはいったし、お盆シーズンは混んでるし、リフレッシュしたいし……。
ぼくらが旅に出る理由*1はいろいろありますが、何か居ても立ってもいられないというか、どこかに行きたくなったのです。
まあ、奈良県に赴くのは「奈良県連続訪問記録を更新したい*2から」、「近鉄株主優待券を使いたいから」という身もふたもない理由なのですが。
そんなわけで、新幹線に乗り込みいざいざ奈良。
↑前に奈良へ行ったときの記事です。なら、いい……。
いざいざ奈良、はJR東海の観光促進キャッチコピー。

わたしは奈良派、は近鉄の観光促進キャッチコピー。
いざいざ奈良よりこっちのコピーのほうがええな pic.twitter.com/ehfFO1yn5U
— 島鉄@はにわ会 (@pentaro1129) 2026年7月19日
近鉄のキャッチコピーのほうが私的にしっくりくる。
え、そもそもどちらのキャッチコピーも知らない……?
さて奈良県と一口にいっても、結構広い*3です。
寺社仏閣・旧跡は点在しているため、どのスポットに行きたいか事前に決めておくのが無難でしょう。
↑たとえば、つい最近(2026年8月現在)世界遺産登録された「飛鳥・藤原の宮都」は奈良市から1時間以上かかる明日香村にあります。
今回の奈良旅は奈良市内だけを巡る1泊2日の小旅行。
ぶらぶら街歩きしながらお店に入ったり、名所を何か所かまわれたらいいかな。
なんてゆー軽い気持ちでした。
……暑すぎるんだが?*4
奈良盆地は熱が籠って暑い。そんなことは分かっていながら7月に来たのですが、冷房の効いた近鉄電車内で体も冷え切っているし、ちょうどええわなとか考えていた自分に喝を入れたい。
近鉄奈良駅前の待ち合わせスポットである行基さん像の後ろに、でっかく奈良監獄の広告が!

奈良監獄、以前は外観を見ることしかできませんでしたが、星野リゾートの手によってホテルに生まれ変わったそうで現在は内部も一般公開されています。
これは行くっきゃない!
とゆーわけで灼熱の太陽の下、約2kmと少しの距離を歩いて向かいます。
なぜ徒歩なのか?
前も徒歩で行ったからです*5。前は雨が急に降ってきたんだっけ……天気に恵まれないなあ。
駅前の小さな商店街を歩いて北へ。

この近くに奈良女子大学があります。戦前の奈良女子高等師範学校時代から残る旧本館(記念館)が守衛室・正門とともに重要文化財に指定されているとのこと。
ちょっと様子を見に行ってみようかな。

おおー。白い漆喰とミントグリーンのコントラストが爽やかなハーフティンバー建築が目に涼し……いや暑い。
内装も見たいところですが、一般公開は春と秋にそれぞれ1週間のみ。
また文化の日の近くに奈良へ行こう。
そろりそろりと進みます。川を渡るとなにかこんもりした山のようなものが見えます。
これは東大寺・奈良の大仏建立で有名な聖武天皇の陵墓です。
せっかくなので立ち寄ってみましょう。


……暑い(2度目)。木がないので強まる陽射しをモロに浴び、体力が削られていく実感アリ。
わずかな木陰で涼んでいるおっちゃんを見つけました。特に言葉を交わすことはありませんでしたが、同じことを考えていたと思います。
陵墓に遥拝し、なんとかしてあっちい奈良を冷ましてくれるようお祈りしました。
この辺りは住宅街なので、車道が整備されており照り返しで日傘をしていても暑いです。ただ、不思議なことに陵墓が近くにあり、木々が密集しているからなのか日陰に入ると途端に涼しく感じます。

試しに地面を触ってみると明らかに日陰は熱くなかったので、なるほど夏の暑さは地面からの熱も大きな要因なのだなあ、などと考えて監獄を目指します。
お、地蔵盆のポスター発見。地蔵盆は地域によって耳馴染みがないかもしれません。
かく言う島鉄も地蔵盆に参加したことはありません。


地蔵盆を簡単に説明すると、地蔵菩薩の縁日(8月が多い)に町内にある地蔵堂・祠の供養をすることです。
地蔵菩薩は子どもと縁の深い仏様とゆーことで、地域の子どもたちが地蔵堂を清めてお供えをしたのちに、催しものを楽しみ最後にお供え物(やお菓子)をもらって帰る……という流れが一般的なようです。
夏を感じられていいな……、と日傘を首に固定してポカリスエットの蓋を開けるのに四苦八苦しながら思いました。
日傘を何とかして脇に固定したいのですが、そーゆーアイデア商品*6はないのでしょうか?!
閑話休題。
流れる汗もそのままに監獄へ歩くあるく島鉄。
寄り道したこともあり近鉄奈良駅を出発して1時間後、ようやく到着しました!


完全に星野リゾートと化している……!
駐車場の警備員さんから挨拶されて気持ちの良いひとだな~
などとのんきに考えていたのですが、旧奈良監獄正門がホテル宿泊者専用入口となっていることを知り、そら宿泊客に挨拶しないわけないか……と何とも言えぬ気分になった島鉄でした。
しかし私企業の監獄って漫画『カイジ』に出てくる帝愛グループの地下帝国(強制労働所)みたいですね。
ぐるりと回って奈良監獄ミュージアムby Hoshino Resortsの入り口へ。
あれ、なんか書いてあるぞ。

なんと、ここは完全予約制なのでした。当日分は売り切れ、なんなら明日も含め今月はすべて埋まっていました。
い、1時間歩いてきたのにそんな、そんなことって……あびゃー!!!

心のなかで奇声をあげたところでどうすることもできません。
仕方ないので、以前は中に入れなかったし……と気を取り直して写真をパシャリ。

とぼとぼと帰る道の途中、なんだかデカイ運動場を発見。鴻ノ池陸上競技場(ロートフィールド奈良)です。
サッカー少年たちが練習にいそしんでいました。親御さんたちも紫外線対策を完全にしつつ見守っています。

この暑い中すごいなあ、駅から1時間歩いているくらいでへばっちゃだめだなあ、とエネルギーを貰いつつ、近くのバス停を探します。
これだけ大きな競技場があればバス停の一つくらいあるからです。
サッカー少年からもらった全エネルギーをバス停探しに充てた結果、最寄りのバス停から近鉄奈良駅まで10分で着くと分かりました。いままで歩いてきた時間って一体……。

未だに店名がドリームランド前のローソンで涼みつつバスを待ちます。
↑有志の方が残している奈良ドリームランドのミラーサイトです。
とりあえず疲れたので地元の神社で休憩。饅頭の祖神なんているんですね。


軒に座って釣り灯篭を眺める。これがチルってやつでしょーか。歩く元気も復活したので今晩の宿へ向かいます。
なんと以前いそのくんと訪れた喫茶店の2軒隣に宿がありました。偶然ってあるものですね。
少し休んでから奈良県立美術館へ。ここなら涼しいし楽しめるはず。
道中で県庁の中庭で草をはむ鹿、中央分離帯で草をはむ鹿に出会いました。


やっぱフリーダムやな、奈良の鹿。
県立美術館到着!
特別展示「都のかたち」がやっています。


一度は教科書なんかで見たことのある『洛中洛外図帖』が展示してありました。
個人的には西洋画の影響を受けた透視図法を用いた「浮き絵」の変遷が面白かったです。


江戸時代は鎖国をしていた、すなわち外国の文物が入ってこない時代だったイメージが強いかもしれません。しかし長崎の出島や清との交易経由で18世紀にも西洋文化が流入していたことが分かります。

お気に入りの小林清親の『隅田川小春凪』。夕焼けの風景が好きなので……。
水面にゆらめいて映る光と空に溶けるようなオレンジ色の太陽の輪郭が素敵。

閉館時間の17時ギリギリまで滞在し、帰りに東向北商店街にある珈琲屋エルムンドへ。
階段を登り、大音量で流れるクラシックレコードに耳を傾けながら珈琲を一杯。
これがチルってやつか……(2度目)。

キリマンジャロを注文しました。
キリマンジャロを飲んだ後にお冷を飲むとスッキリ感じるそう*7で……。
うーんたしかにコクがあって、酸味の強いとされるキリマンジャロを飲んだ後だとそう思うような気もしないでもない。
まあ私は深煎り(酸味小・苦味大)が好きなので完全に自己暗示なんですけどね。
なんか水が美味しく感じられるからこれでいーのだ。
すっかり身も心も休まったところで奈良の夜の街へ繰り出します。
昔は陽が落ちると店が全部閉まる(特に観光地に隣接する近鉄奈良駅周辺)などと噂されていた奈良市街ですが、いまやそんなことはありません。むしろ古民家を改装した飲食店なども多く、夜も楽しめる街といっていいでしょう。
地元の人と話しながら飲めるのは旅人的には楽しいです。
このあと訪れた居酒屋で翌日の奈良観光を決定づけるありがたい助言を貰えたのですが、それは後編にてご紹介しましょう……。


(島鉄)


















































































































