埋物の庭

埋物の庭

街中にあるつい見落とされがちで埋もれてしまっているもの(=埋物)を紹介します。執筆者はいそのと島鉄。

夏休みは夢のなかに─千葉県館山の思い出─

夏が終わった。しばらく前に。

9月の夏ロス感は半端なかったです。最近は落ち着きましたが。

いろいろ考えたあげく、冬にオーストラリアとか南半球に行けば1年待たずに夏を味わえるのではと目論んでいます。やるかどうかは気分次第です。

 

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夏といえば海。東京湾フェリーはいいぞ。

 

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『天気の子』を観てからよく空を見るようになった。前記事読まれてよかった。

 

夏が終わるのは残念ですが、さつまいもや栗が美味しいのでもちろん秋も好きです。

 

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現代人は秋の訪れを店頭の新商品で感じる。
 

さて、この頃は二十四節気の「寒露」。冷たい露の結ぶ頃。秋もいよいよ本番です。この記事を書こうと思った頃はまだ「処暑」「白露」だったんですが、月日は流れていよいよ秋めいてきました。先延ばしよくないぞ。

 

ところで、8月にアニメ「氷菓」を観たんですよ。素晴らしい作品でした。

毎回アイキャッチ二十四節気が出てきます。これがかっこいいなと。作中の季節の経過がわかっていいし、スタイリッシュ。

 

https://stat.ameba.jp/user_images/20120821/21/komakoma-gooddays/aa/68/j/t02200124_0800045012148086356.jpg?caw=800

 画像はまんがingなブログ(「氷菓 アイキャッチまとめ(~最終話)」)より 

 

「陰寒の気に合って、露むすび凝らんとすれば也」という文章の方の元ネタは『こよみ便覧』という江戸時代の書物のようです。ありがたいことに国会図書館デジタルコレクションで読めます。

「氷菓」BD-BOX [Blu-ray]
 

(最近われわれやたらとamazonリンク貼っている) 

 

それでは本編です。千葉県の館山に行ってきましたよ。

 

館山旅行の経緯

隠さず言ってしまうと、もともと香港に行くはずでした。

しかし、最近のデモやストライキの影響もありわれわれはやむなく・・・

違いました。実際の経緯は

飛行機のチェックインに遅れたからです。なんだそりゃ。

言い訳をさせてもらいますと、乗る予定だったLCC香港エクスプレス航空UO625便というのが早朝6:35の羽田空港発で、チェックインが1時間前なので、都内から電車で向かおうとするとどうしても間に合いません。どうすればよいかというと、前の日から空港かその近くに泊まるしかないわけです。われわれは考えなしに当日ギリギリにバスで到着しました。チェックインしようとしたらすでにゲートが閉ざされていたというのが今回の顛末です。LCCを甘く見ないこと。言い訳が饒舌。

 


乗れないとわかってからは羽田空港で3時間くらい呆然としていました。なんとかそこから立ち直り、気分を変えて千葉の海に行くことにしたわけです。なぜ千葉かというと近いのとイソノが千葉好きだからなのと、旅館が当日1室だけ取れたからです。運が良かった。

 

千葉県上陸まで

9月の台風15号は大変でしたね。。少額ですが寄付をしました。すみやかに元の暮らしが戻ってくることを願います。

 

われわれは羽田空港から京急久里浜まで行き、東京湾フェリーで千葉に上陸しました。フェリーは以前もブログで紹介しましたね。

 


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京急車内ではずっと「どうしてこうなったんだろう」って言ってた。

 

フェリーの着く浜金谷はほんとうにいいところで、これまで2回来ているのですが、今回はスルー。JR内房線で房総半島を南下します。今回の記事タイトル写真はフェリーからの眺めです。

 

 

館山の思い出

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館山は駅からリゾート感があってよかったです。

白い壁にオレンジ色の瓦は南欧を意識しているそう。調べてみると館山市は1989年から「海洋性リゾートタウン」を目指して西口の街づくりを進めてきたみたいです。

読み応えある記事。

 

海水浴場のある鏡ケ浦通りもリゾート感出てます。ヤシの木あるし。

 

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鏡ケ浦通りは大学の合宿所がかなりある。

館山ではさきほど書いたとおり運良く空いていた民宿に泊まりました。こちらです。

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さくらや旅館 http://ryokan.tateyamacity.com/hotels/detail13.html

 

“渚の駅”たてやまのすぐそばです。(ダブルクォーテーションは公式表記)

海まで信号渡って1分の好立地。われわれのような素泊まり旅行者にはうれしい、気楽に泊まれる宿です。

 

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毎日が夏休みだったらいいのにな。 

 

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われわれはここで2泊し、海で泳いだり、自転車で灯台を目指したりしました。

 

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まとめるとこうなる。

 

文章でいろいろと書こうと思っておりましたが、ちょっとエモーションが爆発しそうなので終えます。謎コラージュはシュルレアリスム表現(古賀春江《海》1929年)を目指した結果です。夏休みはたしかに一時の現実でしたが、今思うと夢のような時間です。

 

(いその)

初めてそこそこ疎外感を感じた時

 

全然記事を書いてないと共同ブログの意味がないのでは?と思ってひさしぶりに記事をあげました。

まてつです。

 

いや、いろいろありました。

記事にしようかな?っておもったこと。

 

こう、漫画も書いてるんですけど一向に進まないんです。

なんかね、時間がないと言うよりやる気がでないわけなんですよ。結局。

 

沈みっぱなし。ブログ主旨の埋もれてる物を発掘するどころか埋もれていってるんです。

ブログ主旨なんて作らない方がいいのかもね。

 

これは昔から言われてきたことで、たぶん古代エジプト人も言ってたと思います。

55096962.at.webry.info(え、言ってなかった?勉強になりますね)

 

以上言い訳。言い訳ってすらすら書けて楽しいですね。



今回の記事の主題は(主題も作らない方がいいね、あとあと話をまとめるとき困るから)

疎外感。

 

「初めてそこそこ疎外感を感じた時」

 

ってみなさんいつですか?やっぱりへその緒が切れたときでしょうか。

それ以降でいうと、僕の場合は小学1年生のときだったと記憶しています。

 

なんでこんなこと考えたのかと言えば、洗濯機置き場が室内だからなんですね。




え?話がつながらない?

いやいや、これから話がコネクトしてくわけですよ。

どこらへんが埋物なのか?

……じゃ、僕の人生です。埋もれてますから。不沈艦の逆バージョン。

日本は不沈空母だって昔偉い人が言ってたそうです。

 

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山本五十六ではないことだけは確か

 

 

だから、僕は日本人じゃないのかもしれない

日本の下にいる人ですね、たぶん。

日本の下層社会 (岩波文庫 青 109-1)

日本の下層社会 (岩波文庫 青 109-1)

 

 

 

 

なんでそんなこと考えるんだ?なんでかって、そりゃあーた、室内で暑い中洗濯物を干す準備してたら走馬灯が見えるでしょう?普段使わない脳が稼働して記憶が甦るでしょうや。

そしたら昔のことがフラッシュバックするわけです。

たとえば、生まれたときのこと……

初恋のこと……

林間学校……初めての万引き……

キャンプファイアー……ピザテロ事件……告白……交番襲撃……失恋……少年院……

みたいな、ね。

林間学校の思い出と中学の思い出が混ざってしまいました。僕の人生は生まれ落ち死にゆくだけのフラットなものなので安心して下さい。

www.jhf.go.jp

 

で、その走馬灯の序盤か中盤(若くして死ぬかもしれんしね)くらいにビッグイベントである引越があったわけです。

 

引越。……引越し。さっさと引っ越しシバクぞってなもんです。一度は誰もが口ずさむ懐かしいメロディライン&フレーズですよね。

 

幼少期に引っ越しをすると悪い影響があるとのことで、僕の知っている限りでは2名ほど引越をしてから心身に不調をきたしている人がいます。ノーモア引っ越しですね。

 

転勤族ではなかったものの幼少期に2回も住む場所が変わるとそれなりにショッキングなわけです。

ぼくもまぁ、メンタルは強くないわけですから最初は泣いて嫌がったものです。(それなのに大学四回生のときは全国転勤できますって就活の面接でアピールしてたんだから、人間って怖いですね。

 

無駄な抵抗はやめなさい、ってことで僕は嫌がりつつも新しい学校に通うことになりました。

義務教育って素晴らしいですね。スパシーバ。

謝謝。テレマカシ。

 

初めての転校。初めての二学期。(1年生の二学期に転校ってありえなくない?)

 

そこで戸惑う僕に対して感謝の踊りをクラスメイトたちが踊ってくれたわけですね。

 

担任の先生二人が大きな声で言うわけです。

 

「みんなーーー!!世界はピーポーの時間だよーーーー!!!」

 

……はい?

え?なんて?



「「「わーーーーー」」」

 

なになになになに????

この時点でまったく意味が分からないわけです。

 

ぽかーんとしているぼくのことなんてガン無視してみんな世界はピーポーをdancing

www.nicovideo.jp

 

いま覚えば、あのときめちゃくちゃおはスタが流行ってたわけなんですね。

ちなみに「おーはー」っていったのは“山ちゃん”こと山下達郎じゃなかったかな。たしか。

 

ぼくにとってのおはスタがどのくらいのものだったかは上の一文を見ればわかりそうなものですが、全然見てなかったです。おはスタ

竹内まりやの旦那には申し訳ないんですが、流行っていたことすら知らなかった。

 

そんな状態だったわけですからみんなが一斉に踊りだしたのを見て恐怖したわけですね。

マスゲームかと。これはワンテンポ遅れたやつは処刑されるのではないか、しまてつ少年の脳裏に略式軍事裁判の様子が浮かぶ。

 

しかし悲しいかな人間は環境に合わせることが必要。

衝撃のマスゲームから一週間もたつと自分もぎこちないながらも『世界はピーポー超ムゲン大MIX』を踊っているわけです。いわゆるひとつの踊ってない夜を知らない状態。

www.youtube.com

 



さらに悪いことにしまてつ少年は喘息もちだったので2学期編入早々に入院してしまいます。

学芸会の発表も近い中、劇の練習もままならないまま刻々と時間が過ぎていきます。

みんな何してるだろうな、いやいや僕なんて全然来たばっかりだし誰も僕のことを心配なんてしてないのじゃあないか。不安と悲しさが胸をギュッと押さえつけます。

 

入院中、寂しそうに真っ暗な窓の外を眺めるしまてつ少年の胸にはウルトラマンティガの人形が握られていました……。

 

そういや母さんが入院する前にウルトラマンティガのソフビ人形を「私だと思うのよ」と渡してくれたっけ……。起きているのは自分だけ。ひとりぼっちの病室。ナーバスなしまてつ少年の頬に涙が伝います。

と同時にいくらなんでもウルトラマンを母だと思えって無理があるよな、と子供心に思ったのもまた遠き日の思い出でしょう。ああ美しきかな、昔日の一人寝の夜。

 

 

ULTRA-ACT ウルトラの母 (魂ウェブ限定)
 

 

 

 

なんの話でしたっけ。

あ、そうそう「世界はピーポー」で面食らって、転校した矢先に入院したって話でしたね。ダブルパンチで疎外感を感じていたわけですね。  

子供にとっての世界って家と学校とせいぜい通学路や駄菓子屋くらいなもんですから、病院に入院って相当童心に傷心って感じでしたね、はい。ライムがうまく踏めないので強引にGo inしてしまいました。ライムライムライムライムライムべっさっそん♪、ってね。くだらないからもうやめた方がいいですか?

dews365.com

 

 

※マイムマイムって水掘り当てた時の歓喜の歌だったんですね。

イザヤ書の12章3節より……意外な歴史を知りました。べんきょうになるう~。



ンなことどうでもいい。こういうくだらないことばかり考えてるから作業効率が悪いんですね。いやダナー効率化効率化って。

話の腰を折りすぎの寝たきり記事ですね。

 

そんでまあ入院して悲しみのふちにいた、しまてつ少年も回復しついに退院の時を迎えます。誰一人お見舞いには来なかったけど(友人がそれほどいないため。今もだけど。)、ようやくシャバに出られます。

 

退院ということは明日から学校という辛い現実が待っています。みんなどんな顔してるかな、学芸会どうなっちゃうんだろ……不安がぶり返し、波のように押し寄せます。

いったん退いてもまたすぐに不安は心の岸辺に打ち寄せるもの。寝付きにくいけどここは寝るしかありません。そのうち睡眠導入剤が必要になってきますが、このころはまだ大丈夫。

睡眠導入剤を飲んでると量がだんだんと増えマイコーのようにいずれは死んでしまいます。くわばらくわばら。マイコーもスリラーみたいに生き返ればいいのにね。

……ゾンビはイヤ?

 

ガラガラと教室のドアを開ける……それだけで胸がバクバクします。

吸って、吐いて、吐いて、吐きそう……気持ち悪い、帰りたい……

深呼吸どころではない心境です。

 

しかし意を決してドアを開けるしかありません。そうして大人になっていくのですね。

重い手で引き戸を開けるとなんと…!そこには!

 

クラス全員が担任の先生と一緒に勢ぞろいしているではありませんか!!

 

みんな僕のことを待っていてくれたんだ、とそのときは先ほどまでの緊張もどこへやら。

 

にこやかな笑顔で僕を出迎えてくれるクラスメイト、うんうんとうなずき満面の笑みの先生。

おそらく翌日の学級新聞にも一面で大々的に取り上げられることでしょう。(この一年後に衝撃の弾圧事件であるアンジョンファン連呼禁止令を報道したときはジャーナリズムの神髄を見せつけられました。)

ja.wikipedia.org

 

そこで「みんな踊れー」と言わんばかりの声で「よし!世界はピーポー踊るか!!!」という担任の先生の一声。

 

「「「「「わわわわーーーーーいいいいややややっっっったああああ!!!!」」

 

のりものスタジオ 世界はピーポー 超ムゲン大MIX

のりものスタジオ 世界はピーポー 超ムゲン大MIX

 

 

へ?

 

な、なに?

踊るの?みんなで?

 

おそらく僕が入院中にみんなでたゆみなき練習をしたのでしょう。一糸乱れぬ『世界はピーポー超ムゲン大MIX』を目の前で披露してくれる級友たち。(学芸会の練習はいいの?)

 

ボーゼンとしている僕に先生からも復帰ダンスの誘いコールが入ります。

「みんなで踊ろう!」

 

いやいやいや、、知らんて。

その踊り知らんから。

 

しかもなんなら覚えてきた振り付けも入院中忘れたし。

点滴されてて踊るんは不可能やし。

 

感動の退院おめでとうダンスに当事者である僕は一切加わることができず、かえって疎外感が強くなってしまったのでした。

 

でもこの『世界はピーポー』の曲は耳に残っていて未だにカラオケで歌うことがあったりなかったり……

なんでこの歌覚えているんだっけ?って思いだしたときにこのエピソードがよみがえってきたわけです。蒸しあっつい洗濯機置き場で。

 

疎外感ってこんな風にお気軽に思い出せるもんなんですね。





ところでここまでAmazonその他もろもろのリンク貼って一銭も僕の懐に入らないってすごくないですか?

だれかアフィリエイト料を個人的に僕にください。



ビールを昼間から飲みながら書く記事最高~~!!!

 

次回は真面目に書きます。たぶん。

題して『政党巡り2019』。

いま話題(僕の中で)の共産党の食堂にlet's go~!!!

『天気の子』がめちゃくちゃいい理由を語らせてくれ

『天気の子』がめちゃくちゃいい。

先週公開されてから頭のなかをその想いがぐるぐるとしている。いい理由を言う。

 

https://tenkinoko.com/assets/images/story/p.jpg

 

1 映像と音楽のよさ

まずなんといっても映像が美しく、音楽がさらにそれを引き立てている。新海誠監督と野田洋次郎のやり取りについて知ると、二人の信頼関係の厚さに「そこまでか」とビビるくらいだし、ラストシーンのあの感動もそうしてできあがっているんだと納得する。ここでは特に2回目の鑑賞でボロ泣きしてしまった場面をピックアップしたい。

 

①帆高がはじめて陽菜の家を訪問するシーン

そもそも男子が女子の家を訪問することには普遍的なよさがある。緊張と期待で胸が熱くなる。

部屋に入ってからの展開と演出でもう完全にやられた。

窓際のビーズの飾りが色とりどりの光を反射して帆高の顔を照らす。天野家の穏やかで生活感のある空間。陽菜は帆高の持ってきたポテチとチキンラーメンを使って楽しげに料理をつくる。手際がいい。

エプロン姿の彼女は帆高の身の上話に「――そっか」と寄り添う。

豆苗とネギをハサミで軽快に切り刻む。「いただきます」と二人揃って手を合わせる。帆高にとって人生で一番美味しい食事が陽菜の料理で更新される。ああ、多幸感にあふれている!好きだ!

 

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すぐ影響受けるやつ

 

②帆高が陽菜を草原から連れ出すシーン

「グランドエスケープ」がかかる。序盤は抑制的に、そしてクレッシェンド。

会えたことに喜ぶ二人。草原からジャンプする陽菜。落下しながら手と手がつながれるが、黒い雲の中で一度は離れてしまう。

「一緒に帰ろう」と叫ぶ帆高。しかし陽菜は自分が戻ったら世界から晴れが失われてしまうのでためらう。それに対して帆高は「陽菜はもう晴れ女なんかじゃない」「青空よりも、俺は陽菜がいい」と応える。雲を抜ける。ふたたび手はつながれる。

――自分のために願って、陽菜」「・・・・・・うん!」。世界の形を変えて、二人は共に生きることを選択する。空は二人の清々しさのように澄み切っている。これ以上は望めない。。

 

小説 天気の子 (角川文庫)

小説 天気の子 (角川文庫)

 

 映画よかった人は小説版も読んでくれ。。特に夏美が好きな人に。

 

2 ぼくの知っている東京

新宿は繁華街なのでゴミが散乱してけっこう汚い。池袋の北口はホテルがすごいある。そんなぼくの知っている東京を描いてくれてとても嬉しかった。生活の実感と風景が合っているのだ。また、東京のキラキラしていないところを描いてくれたことで、かえって空の美しさが際立っていた。 

 

いろんな人の感想を眺めていて、「これ家の近くじゃん」という反応が目についた。実はぼくもそのうちの一人だ。新宿区で育ち、現在は豊島区で暮らしていて、さらに言うと勤務地がK&Aプランニングのすぐ近くにある。作品が自分の生活と場所でリンクしているのだ。これは盛り上がらざるを得ない。

 

印象に残っている場所を挙げるとキリがないのでこれも2つだけにとどめておく。

①田端駅南口

 

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 これ、山手線の駅なんだぜ(2017年10月撮影)

 

2年ほど前に山手線全駅下車をやった。文字通り山手線全29駅を下りるという謎の遊びだ。そのときぼくははじめて田端駅南口と出会った。

田端駅南口の特異さは、そのなにもなさだ。北口はちゃんと山手線をしているので、南口に出ると「え?東京?」と驚く。

 

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 「斎場反対」の主張が強くておもしろかった。

 

考えてみると、高台でかつなにもないということは空がよく見えるということだ。陽菜の家の舞台になるのはとても筋が通っている。ここは空に祈るにはうってつけの場所だったのだ。

 

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 劇中で家を揺らした新幹線

 

映画が上映された今は巡礼者でかなり賑わっているだろう。ぼくもまたぜひ再訪したいと思っている。できれば3月の雨の日に。

 

目白駅周辺

 

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 左の「切手の博物館」は地味だけど見ごたえある。おすすめ。

 

もろに地元である。帆高がフェンスを超えて線路に登った舞台。目白駅を下りて高田馬場駅へ向かう線路と並行した道。奥には新宿のビル群が望める。

ぼくも池袋警察署に行ったことがあるし、この場所は何回も通っていた。なので夏美と帆高の警察とのバイクチェイスシーンは熱かった。

このシーンが素晴らしいのは、ご覧の通り実際に標高が下がっていて、雨が降って浸水したことに説得力があるからだ。目白駅高田馬場の間には神田川が流れていて、低地が形成されている。山手線はそれを超えるためここから高架になるのだ。

線路を走るのはまごうことなき犯罪行為だが、地形的には帆高の選択は必然と言える。帆高、走れ――っ

 

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有刺鉄線が痛そう。

 

ちなみに大通りからこの道に至る階段もちゃんと実在している。改めて歩いてみると、「夏美さんアドレナリン出過ぎでは・・・」という高さなのでぜひ体感してみてほしい。

 

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ほぼ直角に曲がってる・・・

 

3 描いてほしいことを描いてくれた

夏美さんとのバイクチェイスが爽快だったのは、「美女とバイクに乗って逃走」というぼくらの欲求に適ったイベントだったということもあるし、そもそもそれが現実には叶わないものだからだ。

監督はパンフレットのなかで次のように語っている。

 

映画は(あるいは広くエンターテイメントは)正しかったり模範的だったりする必要はなく、むしろ教科書では語られないことを――例えば人に知られたら眉をひそめられてしまうような密やかな願いを――語るべきだと、僕は今さらにあらためて思ったのだ。*1

 

ほんとうにその通りだ。『君の名は。』の評価を受けて、それでも今作を作り上げてくれたことには感謝しかない。

雑誌のインタビューで主人公像について次のように語っているが、監督自身がそれを体現しているのでは?と思う。

 

今回の作品を作るにあたって、まず全力で、慎重さとか遠慮とか忖度とか調和みたいなものを一切気にしない主人公を描いてみたいなと思ったんです。*2

 

これと同じ文脈で「青空よりも、俺は陽菜がいい」というセリフを捉えることができるし、水没した東京を描いた理由もまさにここにある。

同じ雑誌のインタビューでこう語っている。

 

たしかに、言ってみればこの作品は"ディストピアもの"でもあるかもしれないですよね。『(風の谷の)ナウシカ』であったり『AKIRA』であったり、おっしゃるとおり日本のアニメーションの中で連綿と紡がれてきたもの。でもいまそれを描こうとしたら、かつてとは違う形になるんだろうなとは思います。そういう流れの1本かもしれないですね。(中略)気候も含め、やっぱり現実の変化のほうが遥かに・・・・・・このところは特に楽観できないことばかりですから。かつてと今とでは、物語に求められる想像力が少し変わってはきているんでしょうね。*3

 

2016年に公開された前作『君の名は。』は同年の『シン・ゴジラ』とともに震災を正面から描いた作品だ。今回の『天気の子』はそこからさらに一歩進んで、確実にディストピア化する日本で生きるぼくたちの肯定の物語なのだと感じる。

 

話が少し飛ぶが、「雨はそれから三年間止むことなく、今も降り続けている」というナレーションでぼくはブラッドベリの短編『長雨』を想起した。

 

刺青の男〔新装版〕 (ハヤカワ文庫SF)

刺青の男〔新装版〕 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

この物語では止まない雨のために登場人物が次々に発狂し死んでいく。もちろんただそれだけの話ではないし詳細はぜひ本を読んでみてほしいのだが、ぼくの中では「雨が止まない=人は狂っていく」というイメージがあった。

だから水没した東京が出てきて、いったいどうなってしまうんだろうと恐れていた。

しかし人々は案外ふつうに生活していた。沈んだ山手線の代わりに船を使っているし、花見の予定を考えている人さえいた。

 

 

このことにぼくは救いを感じた。たとえディストピアに見える世界でも人は生きていくことができる。「僕たちは、大丈夫だ」。本作はそんな希望を描いている。

 

+ 備忘録

 ◇『天気の子』と社会状況

監督が語っているように、本作はどうしようもなく2019年の社会の物語なのだ。

 

帆高も陽菜も貧しいというのは、実は『君の名は。』と大きく違う要素かもしれませんね。社会自体があの頃とは違っていて、日本は明確に貧しくなってきている。特に若い子にはお金が回らなくなっていて、それが当たり前になってきています。(中略)『君の名は。』はパンケーキに喜ぶ話でもありましたが、『天気の子』はジャンクフードに喜ぶ話なんですよね。*4

 

バニラトラックは象徴的

 

『天気の子』は帆高と社会全体の対立の物語とも言える

 

◇過去作品の影響と『天気の子』の位置づけ

作品を語るって楽しい。

 

他作品との比較。分析すごいな

 

ゼロ年代エロゲ集団幻視は笑いが止まらなかった

 

(イソノ)

*1:新海誠『小説 天気の子』角川文庫、2019年、pp.295-296 あとがき

*2:『月刊 カット 8月号』ロッキング・オン、2019年、p.12

*3:『月刊 カット 8月号』ロッキング・オン、2019年、pp.14-15

*4:『天気の子』劇場用パンフレット、pp.15-16

<大阪思慕①>夢洲を歩く

皆さんこんにちは。令和になって初めての投稿です。長いゴールデンウィーク、いかがお過ごしでしたでしょうか。

私たち「はにわ会」(イソノと島鉄からなる現状2人だけの会)は大阪に行ってまいりました。滞在は5日間ほど。非常によい旅行でした。今回から連載で<大阪思慕>と題して旅の思い出やら調べたことをお届けしていきたいと思います。

 

夢洲とは

皆さんは夢洲(ゆめしま)をご存じでしょうか。

大阪にある1990年代から造成されている人工島です。大阪ベイエリアに位置します。

 

このなにもなさに惹かれるよね。

 

せっかくお金をかけて造りはしたものの、2008年のオリンピック招致に失敗し、土地のほとんどが利用されることなく今に至っています。

そんな残念な夢洲ですが、最近やっと2025年の大阪万博の開催地に決まりました。よかったね!報道でも目にする機会が増えたかと思います。

大阪ベイエリアには「洲」が3つあります。「夢洲」「舞洲」「咲州」です。3洲そろって大阪テクノポート三銃士。バブルってなんなのか教えてくれます。

ちなみに東京にあるアニメキャラにいそうな駅名No.1「天王洲アイル」は「てんのうずあいる」と読みます。紛らわしい。

 

夢洲へ行くには

夢洲は下の地図に見えるとおり、舞洲と「夢舞大橋」で、咲州と「夢咲トンネル」でそれぞれつながっています。

トンネルはだめでも、橋なら歩いて上陸できるのでは?とお思いになるかと思います。ぼくもはじめはそう考えていました。

 

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人工島は渡れながち(国土地理院地図を加工して作成)

しかし!夢舞大橋は歩いて通れない!(2019年4月現在)

ではどうするか?自動車ならばたどり着けるのです。レンタカーでももちろん行けますが、公共交通機関好きのわれわれはバスを選択しました。

 

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コスモスクエア駅。中国語表記は「宇宙广场」。スケールがすごい。

 

最寄りのコスモスクエア駅(大阪メトロ中央線/南港ポートタウン線)から北港観光バスに乗ります。「コスモドリームライン」です。

 

⑯ということは…

 

路線図をご覧ください。

われわれが降りたいのは夢洲唯一のバス停⑯「夢洲コンテナターミナル前」。

しかしコスモスクエア駅から出発したバスは、夢咲トンネルを抜けて、無情にも一度夢洲を素通りし、夢舞大橋を渡り、舞洲をぐるぐるして、最後にやっと目的地で降ろしてくれるのです。やれやれ。まあ舞洲も見られてお得ではあるのだけどね。

 

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バスから見える舞洲スラッジセンター。夢にでてきそうだ。

 

夢洲上陸

やっと夢洲に上陸です!!!

 

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LED行先表示器を撮るときはシャッタースピードを下げよう!

 

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バス発ちぬ。次は1時間後(休日ダイヤ)

 

夢洲に降り立った私たちの前には、膨大なコンテナとひたすらに長いフェンスが広がっていました。

 

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「なにもない」がある。

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人の横断を想定していない堅固なガードレール。

 

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タイヤ跡が美しい。

 

せっかくなので島でいちばん活気のある場所に行くことにしました。

 

セブン‐イレブン 大阪夢洲

コンビニってもう社会インフラですよね。

知らない駅とか国道とかでコンビニを見つけたときのあの安心感。どこの店に行っても同じ商品とサービスが提供されていることのすごさ。ぼくが1000年後くらいに今の時代の日本を研究するんだったら、きっとコンビニを題材にすると思う。古代ローマ史研究者が街道や水道をテーマにするように。

 

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とにかくトラックの数がすごい。

 

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トラックがアベンジャーズ始めそう。

 

ちょうどお昼だったので、中で昼食をとりました。

そういえばイートインって増税したらどうなるんでしたっけ?

 

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わかめ油そばは流行らないとみた。ポークフランクはいつも通りのおいしさ。

 

満腹になったわれわれは、行けるところまで行ってみることにしました。

 

夢洲のいま

ここからは写真で夢洲のいまをお届けしたいと思います。 

 

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車とバイクはけっこう通ってる。

 

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 歩行者用の信号機は機能していない。

 

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ススキってここまで伸びるんだ。

 

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広大な空き地。奥に見えるのは夢舞大橋舞洲スラッジセンター。

 

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殺伐とした島にキリンが!!ガントリークレーンいいですね。

 

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島の西側は立ち入り禁止でした。かなたに兵庫の六甲山地が見えます。

 

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車で来てスケボーしたり金管楽器吹いてる人もいました。この島には自由がある。

 

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分譲予定地立ち入り禁止。

 

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横断歩道のないこの道路を渡るのが最大の難所でした。

 

グーグルストリートビューの2018年10月の空がめっちゃ青い件。

 

夢のあと

夢洲には広大な空き地が広がっていました。なかなかあんなにもなにもない場所はありません。もしもカラッポの方が夢を詰め込めるということが真実ならば、夢洲にはまさしく夢を詰め込むことができます。いやーしかしここでほんとうに万博をやるのか。

夢洲を後にしたわれわれは、コスモスクエア駅から歩いてすぐの大阪府咲洲庁舎(コスモタワー)展望台に登ってきました。ここからだったら夢洲を上から望むことができます。

 

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ロケットみたいな形してる。

 

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夢洲の未来を想う。

ちなみにコスモタワーもまたバブル期の計画で生まれてしまった切ないビルです。展望台からの眺めは周囲にビルがないため絶景です。悲しいのはビルの中身です。テナントが…あまりにも空しいので詳細は君自身の目で確かめてくれ…

 

夢洲にはこの先万博や、鉄道延伸、うまくいけばIRがやってきます。今回まだなにもない夢洲を見ることができたのは貴重な経験だったなと思うときがいつかくるのでしょう。夢洲はこれから夢をみるのです。

 

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LED発車標を撮るときはシャッタースピードを下げよう!

 

(イソノ)

広尾で本を読み、坂を歩き、ハンバーガーを食べる

春ですね。

平成が終わりそうな今日この頃みなさまはいかがお過ごしでしょうか。

私は1日から始まった東京FMの「ホメラニアン」に癒され、新刊の出た「波よ聞いてくれ」に興奮している日々です。要するにラジオにはまってます。

 

褒められるってすばらしい。

 

ラジオ漫画とはいったい。 

 

さて。

先日、広尾に行ってきました。初めて降り立ちましたよ広尾。日比谷線ってなかなか乗らないなあ。

用があったのは東京都立中央図書館

 


ぼくはてっきり本が借りられるものだと思ってたのですが、貸出は行っていないみたいです。国会図書館と同じかんじ。

でも蔵書は多いし、読書スペースも豊富にあり、落ち着いた雰囲気なので気に入りました。ビジネス系・法律系の本が特に充実している気がする。

 

その図書館の場所がなかなかおもしろいところにありまして。なんと公園の中にあるのです。

 

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黒塗りの高級車が港区感を醸し出している。

 

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有栖川宮記念公園。かつての有栖川宮の御用地に造られた公園。その前は盛岡南部藩下屋敷

  

園内は起伏に富んでいて麻布台地を存分に味わうことができます。図書館があるのは坂の上の高台。こういう都心の大きな公園とか港区にやたらたくさんある外国の大使館はもともと江戸時代の大名屋敷だった場合が多いです。

 

うっかり肝心の図書館を撮り忘れてしまいましたが、図書館から公園の外に出ると、魅力的な坂がありました。

 

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南部坂。 勾配は7%。左がドイツ大使館で右が公園。

 

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ドイツ大使館の壁には"YOUNG GERMANY"で連載されている「今週のドイツ語」が貼られていておもしろいです

 


 

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Kopfkinoは頭の映画館、つまり空想のこと。素敵な表現です。

 

坂を下りそのまま広尾駅の方に歩くと、広尾散歩通りという散歩にうってつけの通りに入ります。

 

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黒いセブンイレブンが目印。黒塗りは港区だから。

 

お昼どきだったので、ハンバーガー屋さんに入りました。

 

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the 3rd Burger 広尾店

 

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"Big One"Burger ¥690

 

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肉!

 

食べている間ずっと「本物の肉を食べている!」という感覚で大満足でした。

ファストフードのハンバーガーの肉を8ビットとすると、こっちは32ビットくらいある印象です。ちゃんと細部まで肉で、噛むと肉汁があふれてきます。伝わりますかねこの食レポ

 

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トレイのシート

 

よく見るとトレイのシートにReal Fresh, Real Burger.と書いてありました。

「本物の肉だ!」という感想は、この言葉が気づかないうちに頭にすりこまれた結果だったのかもしれません。そう考えると実に計算されたコピーに思えてきます。

しかしもしすりこみが起きていたとしても、ぼくが「本物」と感じたことは事実なわけで。人間の知覚と感覚って不思議ですね。

 

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 「広尾散歩通り」で「散歩」をしているのは本当にあなたの意志でしょうか、もしかしたら・・・

 

ちくま 教養 なまこ

先日蔵前のあたりを歩いているとき、筑摩書房を見つけた。ちくま学芸文庫とか出してるところ。

最近話題のGoogleマップ

 

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国道6号は仙台まで続く。


ビルの1階に筑摩書房の新刊が置いてあって、おもしろかったのでぺらぺらと眺めていると、スタッフの方から「PR誌ちくま」がもらえた。

 

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筑摩書房のwebサイトから。西村ツチカさんの表紙絵がかわいい。

 

定価で買うと100円+税なんだけど、本社ビルに来た本を買いそうな人には無料で配るという方針なのかもしれない。なるほど狙い通り本を買いたくなっている。

 

 2月号の戸田山和久さんの〈ひっこめ教養 7〉がおもしろかった。戸田山さんは科学哲学の専門家。ぼくは卒論を書くときに『論文の教室』を読んで、そのポップで明解な文章に感銘を受けた覚えがある。と同時に「夏にこの本を読みたかったよ…!」と大いに悔いたのも思い出したので、何事も事前のリサーチが大切だということを改めて胸に刻む。

 

〈ひっこめ教養 7〉では「教養」という言葉の意味に焦点が当たっている。いまのような「古今東西の学問・芸術に通じ、物知りで趣味がよい」といった個人の属性の意味で教養という言葉を用いるようになったのは、和辻哲郎のこの文章が第一号ではないかという筒井清忠さんの説が紹介されていた。

 

 

青空文庫で読んでみると大学を卒業して数年の心にもなかなか刺さるものがある。青春期を「心の動くままに味わいつくす」か、あるいは「厳粛な予想によって絶えず鍛練していく」か。前者だとなまこのような人間(!?)になっちゃうし、後者だとかかしのような人間になってしまう。和辻のおすすめはずばりタイトル通り「すべての芽を培え」ということ。それは放っておいてもやることはそのままやって、意識的にじゃないとやらないようなことは意識してやるということだ。なるほどなあ。筑摩書房さん、お世話になります。

好きなことをしよう、書こう

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神泡ってなんだYO~(すごい泡なんじゃない?)

 

みなさんこんばんは。いそのです。

今日はいつもとちがいます。プレモル飲みながら深夜に勢いで書いてます。

 

最近ブログの更新が滞ってますね!すみません。前回の投稿を見てみると2018-11-13とあります。過去!あまりにも過去!

 

これまでにいくつか記事を書こうとしていたのですが、どれも構想途中のまま月日が過ぎてしまいました。気づけば3月もなかば。。

 

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プレモルがなくなったので三徳で買ったジョージアワインを持ってくる。ぶどうを収穫している人?がかわいい。

 

酔っているのでこのブログを作った経緯を振り返ることにします。

ぼくは街歩きが好きなので、毎回の感動や発見を作品にしようと思ってブログを始めました。「埋物」という言葉は池袋の中華料理屋でごはんを食べているときに島鉄くんが作った造語です。街中には、見落とされがちだけどおもしろいものがいろいろあるよねという意味を込めて。まあ今ではその言葉自体がすっかり埋もれてしまっている感があるのですが。

 

ともかくブログが始まりました。初投稿はその内容は護国寺の身代わり地蔵尊の英語表記"Scapegoat jizou son"がおもしろい、ただそれだけです。そんなのSNSでつぶやけばいいじゃんとも思いますが、やっぱりこうして記事になっていることで、そういえばこんなこともあったなあと思い出すことができるのです。

 

ブログ記事はそのあと少しずつ文章が長くなっていきました。初期だと島鉄くんの丸の内支線の記事は読みごたえがあって気に入ってます。ぼくはまだ乗ったことないのですけどね。いつか乗りたい。

自分が書いた記事だとニルヴァーナ鈴木の記事の思い入れが強いです。あれを書くなかで見つけたものを調べるうちに発見があったり、テーマに関心が深まっていくのがとても楽しかったのをよく覚えています。

 

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「ワイン コルク 抜けない」で検索。そうかテコを使うのか。

 

ブログは2018年3月16日現在で11本。計算してみると2か月に1投稿くらいです。ゆっくりのんびりですね。

 

最近ブログの更新がなかなかできていないのは、記事を書くことに対して張り切りすぎていたからかもしれません。やっぱり書くからにはおもしろいと思ってもらえるような記事を書きたいんですよ。でもそれにはなかなか気力がいる。自分の求める水準に気持ちの方がついてこない、そんな日々です。

しかしまあこれこそが創作活動なのだと思うと、いまのこの感情も悪くはないなと思うわけです。だってこうして作っていなければ生まれなかった悩みだから。

 

天王洲でジョージアワインのイベントがあるそうですよ!会期は2019年3月10日(日)~5月7日(火)まで。ぜひ行きたい!

 

世の中のブログには大きく2種類あるそうです。雑記ブログと特化ブログ。前者はなんでもありで、後者はテーマを絞ったブログです。

ぼくは今まで街歩きの特化ブログを目指していたのですが、こうして行き詰まりを感じているいま、別の道に進もうかと考えるわけです。そこで調べてみると、こんなことを書いている人がいました。

 

 

これです!まさにこの「雑誌」ブログこそこれから「埋物の庭」が進むべき道な気がしました。そもそもぼくは関心が移り変わりやすいやつなのです。好きなことをなんでも書こう。そう思ったらだいぶ気分がすっきりしました。

 

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「自分の道しか行けないし。」というコピーを見るたび、トミー・リー・ジョーンズがギャル語で喋ってる!?と思ってしまう。

 

これからはこういう雑記も書いていこうかなと思う誕生日明けの深夜3時です。よろしくお願いします。