埋物の庭

埋物の庭

街中にあるつい見落とされがちで埋もれてしまっているもの(=埋物、まいぶつ)を紹介します。

いま、ふたたびの川崎へ(後編)

皆さんは脱出ゲームや謎解きゲームに参加したことがあるだろうか?

東京メトロの「地下謎への招待状」や(電車内で謎解き中の人をよく見かける)、アニメとのコラボイベントなどがそれである。

 

われわれは今回初めて謎解きゲームに参加した。

その名は「電脳九龍城財宝殺人事件」

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ちなみに『金田一少年の事件簿』は読んだことがない。

 

ウェアハウス川崎の正面扉に看板があり、せっかくだからやってみようということになったのだ。まあ2時間くらいで終わるかなと思っていた。

 

受付を4Fで済ませ、さっそく謎解き開始!

われわれは与えられた謎に金田一くんばりに頭をひねり、ときにアクションを起こし、挑んだ。

 

おもしろかった。

想像以上の凝り具合である。よくこんなに手の込んだことを思いつくなと関心したよ。

館内は謎目当てに来ていると思しき人がけっこういた。謎解きゲームいいね。

 

事件を解決し外に出ると、もう夕方になっていた。

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印象的過ぎる看板。

 

想定外であった。昼から半日屋内にいたのである。皆さんも謎解きゲームに参加するときは覚悟しておいてほしい。

 

ウェアハウス川崎から京急本線の線路沿いに進むと、八丁畷駅に着く。「畷」が難読。これで「はっちょうなわて」と読む。

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青地に白い文字が映える。

 

ちなみに大阪の高槻市にも八丁畷町がある。

ぼくは「畷」のように変わった、理義字的な漢字を含む地名が好物だ。地名ではないけど、九段下近くの日本橋川に架かる爼橋(まないたばし)とか、いいよね。

 

閑話休題

八丁畷駅から京急川崎駅に引き返したわれわれは、京急大師線に乗り東へ向かった。大師線は1899年に開業した京浜急行電鉄のルーツで、関東初の電気鉄道である。

大師線に乗ったのは二人とも初めてであった。こういう未踏路線は積極的に乗っていきたい。

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川崎大師駅のやけに大きい文字で書かれた案内板。

 

川崎大師駅で降り、平間寺(川崎大師)に向かう。

まっすぐ表参道が延びていて、しばらく歩いた先をいったん曲がり境内に入るとさらに仲見世が続く。

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よもぎまんが美味しかった。画面右に注目。今日はつくづく金田一少年に縁がある。

 

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 初詣の波が落ち着きをみせた1月の中頃である。

 

参詣を終え、再び大師線で東へ。

終点小島新田駅で降車。様子はこんなかんじ。

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貨物列車はエモい。

 

われわれは海沿いの工業地帯をひたすら歩いた。

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闇の中で光り煙を吐く工場。

 

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夜光一丁目。

 

地名の由来は川崎大師創建に関係する。

後に川崎大師の開祖となるお坊さんが夢でお告げをうけ、海の中を探してみると夜々光明と輝く大師尊像が見つかった。これを祀るために平間寺(川崎大師)が建立された。そしてこの土地一帯は「夜光島」と呼ばれるようになった。故にこの地名なのである。

 

海中からありがたいものが光って見つかる寺社の由来、けっこうあるよね。築地の波除神社とか。

 

そろそろお腹が空いたわれわれは、ラッシュ時の山手線なみに本数のあるバスで川崎駅へと帰った。f:id:haniwakai:20180121220747j:plain

このバスは工場で働く人のための路線だろうか。昔はこの辺りに市電が通っていたらしい。

 

市役所前で降り、

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ぺんたろう、おつかれ!

 

ビールを飲み、アイスバインを食べ、

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そのうちドイツで浴びるようにビールを飲みたい。

 

銭湯に入り、

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政之湯は政之湯通りにある。

 

帰路についた。

 

前回初めて川崎に来たとき

「もう2年くらい来ないかな」

なんて言ってたけど、意外とすぐにそのときはやってきたのであった。

 

(いその)