埋物の庭

埋物の庭

街中にあるつい見落とされがちで埋もれてしまっているもの(=埋物、まいぶつ)を紹介します。

神戸サウナ&スパでトリップした話

用事があって神戸に来た。
夕方それが終わってまだ明るい街をぶらぶらする。

 

京町筋のおしゃれなお店でカフェラテを飲む。お店の人の知り合いらしい人が大きな犬を連れてきてぐしゃぐしゃとかわいがっている。犬は大きいのだが喜ぶ様子が子犬のようでギャップが可笑しい。

 

Saturdays NYC Kobe

 

センター街を歩く。ジュンク堂書店のあたりで商店街に2階があると気づいた。おもしろがって上がってみたりする。

 

神戸三宮センター街

 

線路の高架をくぐって山手へ。前から目をつけていた神戸サウナ&スパに行く。大きなビルの複数階に入ってるらしい。1階はサーティワンアイスクリームという意外なテナント。

 

神戸サウナ&スパ

 

 

入口になにかがいる。トントゥ、サウナの守り神と書いてある。よくわからないがパワーを感じる。

 

トントゥ

 

6階で受付してフリータイムで入る。カプセルホテル(男性専用)があって宿泊もできるそうだ。

 

7階で浴場へ足を踏み入れた瞬間、ここは普通ではないと思った。自動扉から入るとすぐ足元で水が左右からかかるようになっているのだ。これはお店に聞いたわけではないので私の推測だが、フロアや足の汚れを浴場へ入れないための仕組みだろう。細かいところに配慮をしている。

 

浴場は広くいくつかの風呂がある。身体を洗って奥の露天へ向かう。

そこでまた衝撃を受けた。薪に火が焚べられて燃えているのだ。あなたは銭湯やスパ施設で火を見たことがあるだろうか。私は初めてだった。

焚き火の横には丸太造りのフィンランドサウナと水風呂と温泉がある。そして木製のがっしりした椅子が火を囲うように置いてあり人々がくつろいでいる。


サウナに入って汗をかく。フィンランドサウナは外光の少ないので闇のなかでただ身体が暖まるのを感じる。水風呂に入って、すぐに椅子に座って外気浴をする。

頭がとろけてくる。いま自分は村に旅で来ているという気がしてくる。焚き火を囲む村人たちがいて、家(サウナ)があって、冷たい泉(水風呂)があって、トントゥが見守っている。温泉になぜか浮かんでいる丸太におじさんが乗っかったりしていて、その様子が熊が丸太でたわむれているように見えてくる。

 

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こんなイメージ。動物園放浪記様よりツキノワグマのツバサくん。

 

ととのうというかトリップしたあと、8階でマッサージを受けることにした。浴場がこんなにいいのだからマッサージもよいだろうと期待する。

 

受けてみると、想像以上だった。

一般的なマッサージはタオルを身体の上に敷いてその上から揉みほぐすことが多いが、ここでは白いシーツをかけられて揉まれる。このシーツが糊がきいててなんとも気持ちがよいのだ。またマッサージも中国風の指圧もあればタイ古式風のストレッチもあって全身がほぐされた。極楽だった。

 

マッサージを受けたらお腹が空いたので7階のレストランでチャンポンと串かつを食べて店を出た。満喫したなあ。

 

帰りの道、阪急三宮駅前の広場でサックスとキーボードとベースでジャズをしている人たちがいて聴き入る。

 

この街が好きになった。また来たい。

 

阪急三宮駅に比べるとJR三ノ宮駅は小ぢんまりとしているが2029年には新駅ビルができるらしい。

 

(2023/05/29追記)

阪急は三宮駅で、JRは三ノ宮駅!ということを知ったので書き換えました。