コロナ陽性になってしまったので自宅療養しています。
罹るのは2回目で、熱などの症状が軽く済んだのが幸いです。
一週間は外出を自粛するようにとのことでずっと自宅で過ごしています。仕事もしてません。
クリスマスに買ったポケモンスカーレットをひたすらやる毎日です。ゲーム自体久しぶりでオープンワールドを駆けめぐるのが楽しい。
ハッコウシティを望む
ポケモンバトルはタイプの相性を覚えていないと勝てないです。
私は何世代化まえで止まっているので、フェアリータイプの立ち回りを理解するまでしばらくかかりました。
ポケモン以外は、ネットサーフィンと食事と睡眠で一日が終わります。
さすがにこんな生活を何日もしているとほかのことをしたくなってきました。
森田療法みたいです。
森田療法というのは、社会生活を送ることに不安を抱えている人のための心理療法です。森田さんが考案したから森田療法。
そこでは「臥褥」(がじょく)といって、どうにもうまいこと立ち行かなくなってしまった人には、ひたすらなにもせず眠ることを推奨しています。するとやがて眠り続けるのにも飽きて、なにかを始めたくなるらしいのです。
そんなわけで昨日からはネットのコンテンツにもいよいよ飽きたので、本を読んでいました。
*ソポクレスの『アンティゴネー』。
オイディプス王の娘アンティゴネーの物語です。
『オイディプス王』は父を殺し母と結ばれたことに気づいて自ら目を刺す王様の物語。あれには続きがあったんですね。
オイディプス王の息子ふたりが争って互いに槍を突き刺して死んでしまったあとから物語が始まります。新しい王様のクレオーンは、争い合った兄弟の片方は埋葬して、片方は謀反者だからといって野ざらしにします。そして野ざらしになったほうを埋葬しようとするものは罰すると布告します。
それに対して妹であるアンティゴネーは、家族として埋葬してあげたくなるわけですね。結局王様の命令に逆らって埋葬をしていたところ、捕まってさあどうなるというのがあらすじです。
私としては、クレオーンとアンティゴネーのどちらの言い分もわかりムズムズしました。国を運営する王様の立場としては、謀反を起こしたものには相応の対応を取らなくてはならない。一方で、アンティゴネーは肉親をきちんと埋葬してあげたい。
お互いの主張がわかるからこそ、どうなってしまうんだと物語に引き込まれました。
つげさんは漫画もいいですが、文章もまた味わいがあります。
ひなびた温泉地に行って気の赴くままにぶらぶらしているのを読むと旅をしたくなります。
旅先で風景や人の生活を捉えるまなざしと、自堕落さを自覚して生きる姿勢を追体験していると、気持ちが現実を離れて心地よかったです。
療養明けには温泉に行きたいです。